「ションヘル織機」の版間の差分
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高速自動織機が出来るまで主に明治大正期~1960年代頃まで使われていた旧式の織機です。縦糸の間を横糸を持つシャトルが往復する仕組みです。繊維をピンと張って織る高速織機と比べて、ションヘル織機は繊維への負荷を極力少なくすることができるため、手織りの感覚に近く、手触りが柔らかく風合いのある毛織物が織りあがります。実際、高速織機と比べて、生地を織るのに数メートル程余分に糸を使うそうです。その差が生地に膨らみをもたらしています。しかしその分生産性は低く、1日に織れる長さは10数メートルほどと、現在通常使われている高速織機の約1/5程度しか生産出来ない極めて効率の悪いローテクマシンです。現在では織機メーカーもその製造はしておらず、メーカーによるメンテナンスはもちろんの事、部品の供給すら行われてはいません。職人は、自らの知識でメンテナンスを行い、破損した部品は手作りで補うしか無く、維持することにも大変苦労を伴います。 | 高速自動織機が出来るまで主に明治大正期~1960年代頃まで使われていた旧式の織機です。縦糸の間を横糸を持つシャトルが往復する仕組みです。繊維をピンと張って織る高速織機と比べて、ションヘル織機は繊維への負荷を極力少なくすることができるため、手織りの感覚に近く、手触りが柔らかく風合いのある毛織物が織りあがります。実際、高速織機と比べて、生地を織るのに数メートル程余分に糸を使うそうです。その差が生地に膨らみをもたらしています。しかしその分生産性は低く、1日に織れる長さは10数メートルほどと、現在通常使われている高速織機の約1/5程度しか生産出来ない極めて効率の悪いローテクマシンです。現在では織機メーカーもその製造はしておらず、メーカーによるメンテナンスはもちろんの事、部品の供給すら行われてはいません。職人は、自らの知識でメンテナンスを行い、破損した部品は手作りで補うしか無く、維持することにも大変苦労を伴います。 | ||
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+ | 同義語:[[シャトル織機]]、[[旧式織機]] | ||
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2016年7月20日 (水) 15:14時点における版
高速自動織機が出来るまで主に明治大正期~1960年代頃まで使われていた旧式の織機です。縦糸の間を横糸を持つシャトルが往復する仕組みです。繊維をピンと張って織る高速織機と比べて、ションヘル織機は繊維への負荷を極力少なくすることができるため、手織りの感覚に近く、手触りが柔らかく風合いのある毛織物が織りあがります。実際、高速織機と比べて、生地を織るのに数メートル程余分に糸を使うそうです。その差が生地に膨らみをもたらしています。しかしその分生産性は低く、1日に織れる長さは10数メートルほどと、現在通常使われている高速織機の約1/5程度しか生産出来ない極めて効率の悪いローテクマシンです。現在では織機メーカーもその製造はしておらず、メーカーによるメンテナンスはもちろんの事、部品の供給すら行われてはいません。職人は、自らの知識でメンテナンスを行い、破損した部品は手作りで補うしか無く、維持することにも大変苦労を伴います。